肉体的にも精神的にも非常に厳しい『産婦人科』

産婦人科という診療科目の転職事情を見た時、残念ながら、この診療科目から別の科目へ転科する医師が多く、産科や婦人科へ移る医師はさほど多くはない現状があります。
これは、産婦人科という診療科目が、非常に厳しい環境にあることが原因です。

法定労働時間で定められている時間を大幅に超える勤務実態がそこにはあります。
予定通りに生まれてくれる赤ちゃんは非常に少なく、また、赤ちゃんを取り出すときにだけ仕事をしていればいいというわけではない事情から、常に仕事をしている状態が続いてしまうのがこの科目に携わる医師の大きな特徴。

また、お産のときにはトラブルも起こりやすく、豊富な経験と知識がなければ仕事を全うすることができません。
肉体的にも精神的にも、そして医師としての技術的にも非常に難しく厳しい現場なのです。

加えて、他の診療科目と比較したときに、訴訟のリスクが高いことも、この科目を敬遠する医師が多い理由でしょう。
どんなに頑張って仕事をしても、もし母親や赤ちゃんに何かがあれば裁判を起こされてしまう、医師にとっては理不尽に感じるかもしれませんが、そうした現実が実際にあるのです。

こうした労働環境やリスクを考えると、なかなかこの診療科目へと転職するというのは勇気がいります。
ただ、求人事情に関しては、非常にニーズが高いです。
産婦人科医そのものが減ってきているので当然といえば当然ですが、求人情報が手に入れられずに困るということはないでしょう。
むしろ選びたい放題の状態なので、より条件のいい医療施設へ転職することができるはずです。

医師不足により全体的に待遇がいい

全体的に非常に待遇がいい点も、この診療科目の求人事情の一つであり、魅力的なところ。
年収1000万円台後半から2000万円超えの給与額を提示している求人情報も多々見つけることができるでしょう。
これも、医師が不足している診療科目だからこそ提示できる額。

待遇に関して言えば、この診療科目は病院差が大きいとも言えるのかもしれません。
上で示したような高額の給与額を提示している医療施設もあれば、1000万円を少し超えた額の医療施設もあり、安定しているとは言えない現状もあります。

非常に大きな責任が与えられ、また、新しい命の誕生に立ち会えることを考えれば、これ以上ない喜びを感じられる職場ではありますが、給与額の差があることも考慮しながら医療施設を選択し、転職や転科を決意する必要が出てくるでしょう。

もちろん、給与目当てのみで転科することが適当ではない診療科目であることは言うまでもありません。
転科するからには、相当の覚悟が必要となります。